実績紹介

*この列車はJR北海道旅客会社様より仕入れ、カラオケ列車に改造したものを納品した事例です。

 岐阜県上宝奧飛騨温泉郷。松本と高山のちょうど中間に位置するこの地に、なんと北海道用の急行型気動車、キハ27が姿を現した。
 これはこの5月1日にオープンしたばかりの「奥飛騨ガーデンホテル焼岳」の敷地内に調置されたもので、同ホテル社長、石田清一氏の「奥飛騨温泉郷に鉄道を!」という熱い思いにより、当初は敷地内の駐車場とホテルを結ぷトロッコ列車の運転が計画されたが、これが発展して今回の気動車購入が実現したものである。
 このキハ27はキハ27 551・552の2輌で、函館運転所に配置され、快速<ミッドナイト>用のカーペット車として使用されていた車軸。購入に際しては552の車内がカラオケボックス4部屋に改造されホテル側の側面には従来の乗務員扉と客用扉各1箇所の他、乗務員扉を活用した扉3箇所が増設されている。また、551の車内もラウンジに改造された。なお、搬入は神岡鉄道奥飛騨温泉□まで甲種回送となり、4月24日に到着、そこからホテルまではトレーラーによって輸送された。
 さてこのキハ27、当初は実際に運転される予定で、敷地内には約400mの線路も敷設された。また、ホテルー階のエントランス部にはヨーロッパの駅をモチーフにしたプラットホームも作られ、ホテルロビーからは、あたかも本線の列車がホテルに横付けされたかのように見えるという、なかなか大胆な造りとなっている。安全面を優先した結果、残念ながら勾配などの関係で運転は見合せられたが、もちろん車輌自体は今も可動状態。車内の空調使用などのためにエンジンは運転されており、DMH17のエンジン音を奥飛騨の山々に轟かせ、排煙をあげるその姿は、まさに生きた気動車である。
 この夏、高山本線などにお出かけの際には、少し足を伸ばして、北国からきた気動車のいるホテルに宿泊してみては如何だろうか。


 
ロビー前のプラットホーム。ホテルの一部に作られているだけあって、ここだけ見ていると本物の駅にいるような気分になる。
ラウンジとなったキハ27 551の車内には赤いソファが並ぶ。ちなみに運転室は現役時代のままに残されている。
 

協力:レイル・マガジン(株式会社ネコ・パブリッシング) http://www.rail-magazine.jp/